諫早建設の日常酒井ブログ
2018/07/09
先週、初めて「フィルムコンサート」というものに行ってきた。
演奏は彼の「サイトウキネンオーケストラ」指揮はもちろん「小澤征爾」。プログラムはベルリオーズの「幻想交響曲」とマーラーの「巨人」の二曲プロ。会場は立川の「シネマシティ2」。
ここは音響をウリにしているらしく、「極上音響上映」を謳っている。
で、内容は、と言えば、当然このメンバーで、悪かろうハズがない。
だって、N響のチェロのトップが3列目で弾いているようなオケですよ!
演奏が終わった時には「フィルムコンサート」なのに、拍手が起こったほど。
が、実はそれはそれで全然良いのだけれど、私的にはちょっとした違和感というか、いいのかなあ、という感じが。
要は、「極上音響上映」なのだけれど、結局は既に大分加工されてしまった「音を聴かされている」ということ。
本来のナマのコンサートでは、知らず知らずの内に全ての音の中から自分が聴きたい音を選んで聴いている。
だけれど、この「フィルムコンサート」では、既にミキサーが「ここはこの音を聴きなさい!」的に或る意味デフォルメされてしまった音を「聴かされている」感が非常に強くなる。
また、特に「幻想」の場合は、「遠くで聞こえている感」を出すために、オーボエや鐘が舞台の袖で演奏をするのだけれど、せっかくの効果が余りに音がクリア過ぎて、「袖で演奏しているくぐもった感じ」が全く出せていなかった。
まあ、こういうことも含んでの「フィルムコンサート」で、ナマの音を聴きたければ普通のコンサートに行けばいいだけのことなのだけれど。