ニュース&ブログ

酒井ブログ

2020/08/17

名演

同じくNHKTV「クラシック音楽館」。この日はかつての「巨匠」達のテープを丁寧に修復してキズやヨゴレを取り除き、音も実際に演奏された夫々のホールや楽器の特製を全てデータ化してナマの音を忠実に再現したもの。

 

冒頭の「登場指揮者」の紹介でまずぶったまげた。

カラヤン/ベルリンフィル~バーンスタイン/ニューヨークフィル~ベーム/ウィーンフィル

~クライバー/ベルリンフィル

と、正に錚々たる面々とその手兵オケ。

 

私が中学生でクラシック音楽を聴き始めた頃、既に頂点を極めようとしていて、クラシック音楽を全く知らないような人でも一度くらいはその名前を聞いたことがあるのがカラヤン。クラシック音楽に「映像」という新しい価値観をもたらしたのも大きな功績か。レコードも売れに売れたので、多くの曲に「カラヤンスタンダード」というのか、カラヤンの演奏こそが「標準」で、その他の指揮者の演奏が「カラヤンに比べると」と、評されたのもこの頃。

 

カラヤンのショーマンシップ溢れる指揮に対して実に淡々と、且つ真面目に音楽に向き合っている感があるのがベーム。

私が大学生の頃、最晩年のベームが来日して、多分最後の来日だろう、と、日本中が熱狂して私の後輩のバカタレが全ての公演のチケットを買って、みんなに呆れられていたのも愉しい記憶。

 

バーンスタイン。実にアグレッシブでエキサイティング、そして時には意表を突くような解釈で聴衆を驚かす。当時、私が驚いたのも初めて聴いたドヴォルザークの「新世界より」の第3楽章。それまで前述のカラヤンの演奏がスタンダードだと思っていたら信じられないような早いテンポで一気にフィナーレになだれ込んで行った。

一方、2回目の録音になったシベリウスの交響曲第2番の第2楽章は未だにその「記録?」が破られていないような超スローテンポで聴かせる。

現在大活躍している日本の指揮者の多くが「師匠!」と、その門下生を自称している。

 

そしてカルロス・クライバー。この指揮者こそ多分、真の意味で「世界一!」の指揮者なのではないかと私は勝手に思っている。要は私が「大好き!!」なのですね。

この指揮者は演奏を録られるのが大嫌い!だからCDを含め残っている映像もモノスゴク少なくて、そういうことも相俟ってカラヤンなどに比べると知名度も名指揮者にも拘わらず極端に低いのではないかと思う。なんてモッタイナイ!

演奏は実に「端正」。以外に表現の仕様がないほど実に(多分)楽譜に忠実に表現をしてくれる。この人が振ると「きっとこの曲は振るのが正解!なのだろうなあ」と思わされてしまうほど説得力がある。

 

この日の番組の内容は実に素晴らしくて、この放映日以降、私の「お休みビデオ」として活躍してくれている。

ただ、一番のお気に入りのカルロス・クライバー演奏のブラームスの交響曲第二番は一番最後なので、いつもそこに辿り着くまでに私は夢の中。

しかし、途中、バーンスタインの第九のフィナーレも入っているのに、あの大音量に良く起きないものだと我ながら感心する。