諫早建設の日常酒井ブログ
2021/01/17
大学ラグビー日本選手権決勝。
最近の大学ラグビーはあんまり盛り上がらなくて、要は私から見て、どうも「気迫」が著しく足りなく見えて些かつまらないので、いつもならスルーしてしまうのだけれど、今年は何となく観てしまった。
カードは早稲田VS天理。
天理は高校が強豪として有名だけれど、大学は意外にも一度も日本一になったことがない。
今年は準決勝で明治に快勝したので、ちょっとだけ期待はしたけれど、まあ早稲田の連覇だろう、と漠然と思っていた。
が、開始早々2分で天理が初トライ。
その10分後には2本目のトライ。
しかも安易にバックスに展開するのではなくて、ゴールライン前の攻防を堂々とフォワードで押して押して押して押して、その結果のトライだったので、見応えも十分。
ラグビーというゲームは面白いもので、一旦どちらかのチームに「流れ」が傾くとちょっとやそっとではその流れを止めることができなくなってしまう。
だからこそどちらが早くその流れを引き寄せるのかが勝負の重要なポイントになる。
一方で、ラグビーには野球やサッカーのように「出会い頭の一発」や「一人のスター選手の活躍で勝てる」ということは絶対に「無い!」
その時に正に強い方が勝つ。
だから前々回のWCで南アフリカに勝った日本、そして、前回のWCで決勝リーグに進んだ日本はあの時点で、正に強かった!のだ。
今回は、正に天理がいち早くその流れを引き寄せた。
それも安易にバックスにボールを廻すことなく、FWを前面に押し出した力勝負で、私好み(?)の実直なスタイル。
結果的にバックスが挙げたトライも多かったけれど、それは結果的なものであって、飽くまでもベースはFW勝負。
また、通常ラグビーで(私が)「面白い!」と、思うゲームは互いに20点以下の競り合い、要は両チームともディフェンスがしっかりとした締まったゲーム。
今回は55対28という、普段の私なら途中でチャンネルを変えてしまっているようなスコアだった。
だけど、今回に限ってはあれよあれよという間に最後まで観てしまった。
それは天理の気迫が物凄かったから。
先にも書いたように、昨今の大学ラグビーが面白くないのは偏にこの「気迫」が感じられないから。
今回の天理はフレッシュな気迫が全員、特に主将からほとばしり出ていて実に好感を持てた。
最後のインタビューでその主将が男泣きに泣いていたのは本当に感動ものだった。
と、いうワケで、天理の初優勝で幕を下ろした大学選手権。
来年はどうなるのだろう。
しばらく続いた帝京の絶対的な一強時代が終わって、群雄割拠、正に戦国時代に突入した。