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諫早建設の日常酒井ブログ

2022/03/20

名手!

 

「都民芸術フェスティバル」の鑑賞第二弾は、読売日本交響楽団のコンサート。

 

メインは妻の一番好きな「チャイコフスキー作曲交響曲第5番」。

 

この曲は時々、子供向けの演奏会の余興などで遣る、所謂「素人指揮者コンテスト」的なもので一番取り上げられる機会が多い曲の一つ。

 

大体、みんなフィナーレの最終版を指揮したがる。

 

ここは一度テンポが決まってしまえば後はオケが勝手に演奏してくれる、要は指揮者が何もやらなくても曲が勝手に進んでくれる、指揮者にとっては「楽できる」曲。

 

要は、「指揮をしない醍醐味」を味わうことができる稀有な曲で有名。

 

指揮者に依っては殊更に両手を大きく広げて、この曲のスケールの大きな処をアピールしたりもする。

 

そうするとこっち(聴衆)も分かっちゃいるんだけど、興奮してしまうのですねえ。

 

この曲のもう一つの「見せ場」は何と言っても第二楽章のホルンのドソロ。

 

ホルン吹きだったら誰でも一度は吹きたいであろう名曲である。

 

私も大学時代にこの曲を演ったことがあるけど、当時、「名手!」と言われていたホルンのトップが、本番近くになってどうも調子が悪い。

 

要は音が十分に抜けなくて、籠ってしまっている。

 

みんな内心「どうしたのかなあ」と思っていたけど、「名手」なので、「まあ大丈夫だろう!」と、そのまま本番を迎えた。

 

驚いたのは演奏会後の初めての練習。

 

件の「名手」が突然「あーーーーーっ!!」と大声を出した。

 

みんな驚いて振り返ったら、ホルンのベルの先からボールペンがポトリ!と落っこちた処だった。

 

要は件の「名手」はホルンにボールペンが詰まったままドソロを吹き切ったことになる。

 

道理で音が抜けないハズ。

 

多分、普通のプレイヤーだったら音にもならない処を、「名手」だからこそ吹き切った、とも言える。

 

しかし、ホルン吹きとして一番の「見せ場」をフイにして、その悔しがること悔しがること。

 

今でもウチのオケの「伝説の名演」として語り継がれている。(チャンチャン)