今日で９月が終わった。

夏が終わった・・・ような気がする。

と、言うのも、いつの間にか風が涼しく感じられるようになっていて、それにも増して道を歩いていると時々金木犀の香しい匂いが。

実は私はこの金木犀の匂いが大好き！

随分前のある調査で、年代別にアンケートを取って調べたら、「金木犀」＝「トイレの芳香剤」と応える割合が一番多かったのが私の正に年代から上の世代。

また、別の研究では、脳の記憶と一番強く紐づけられるのが嗅覚、とのこと。

正に私の「金木犀の匂い好き」はこの「記憶」に依るのもだと思う。

私は学生時代、管弦楽団に所属していたのだけれど、毎年だいたい１２月が定期演奏会。

１０泊１１日の長い夏合宿を終えて、定期試験も終わり、いよいよ定演に向けて本格的な練習が始まるのがちょうどこの金木犀の匂いがして来る頃と重なる。

要はオケの練習場の真下に大きな金木犀の木があって、毎年毎年盛大に香しい匂いを周囲に放っていたから。

なので、金木犀の匂いをかぐと反射的に「あの」愉しかった学生時代の甘酸っぱさと、定演に向けて練習が熱を帯びてくる高揚感とが同時に蘇ってくる。

しかし、全く同じ時期に、全く同じ経験をしていたハズの妻は全くそういう感慨は無いらしい・・・・。

９月が終わった。

夏が・・・・・終わる。