INTERVIEW

DATA

所在地
東京都東久留米市
家族構成
ご主人、奥様
登場人物
ご主人、奥様、酒井、高嶋、浦田

「型にハマれば良かったのですが、私たちは型にハマらなかったんです」

「一片の悔いなし!理想以上の家づくりでした」

B様ご夫妻は、当時を振り返った感想をこのようにお話されました。

こだわりを実現したいという想いは家を建てる方全ての願い。しかし、それが実現できる人、できない人がいるのも事実。その差はどこにあるのか?

今回は、理想以上の家づくりを実現されたB様の、「家づくりの過程」に焦点を当てて、お話を伺いました。

酒井
家づくりの経緯について伺ってもよろしいでしょうか?
ご主人
はい、家づくりをはじめてから結局1年間くらいですね、話が全然進まなかったんですよ。ハウスメーカーさんで4社、工務店さんも何社か話を聞いて、数社には図面も作ってもらったのですが、イメージが全然合わなくて。「イメージを伝えるのって難しいね」って話をしていたんです。
酒井
伝わらないなぁと感じたのはどの部分だったのですか?
ご主人
今思えば…なんですけど、型にハマりそうでハマりきらないイメージなんですよね。文中にもあるのですが、ハウスメーカーさんと会話をしていると「一番近いのは和モダンのプランCですね。そこにオプションで…」みたいな感じ。そうではないと「和」の写真を見せると完全な日本家屋のプランを提案されたり。メーカーさんはいくつかの型があって「どの型にしますか?」という感じで、型ありきになってしまうんです。もちろん、そこにハマればいいんですけど、そうではなかった。
酒井
土地探しから一緒にさせていただいたのが良かったです。土地を探しながら色々な会話をさせていただいて、やっぱりB様は「家」というよりも「家づくり」を、要は、家をつくる過程を楽しんでいただける方なんだなと思ったんです。こういう方と、ウチは相性がいいので、土地探しにもさらに力が入ったということですよね。
ご主人
相性の良さは間違いないです、そのとおりです。

なんでわかるの? ドンピシャ過ぎてびっくり

奥様
でも、本当にビックリしたのは、はじめのプランをいただいた時だよね。「そう、こういうの!」って。これまで誰にもわかってもらえなかったのに、高嶋さんはなんでわかるの? って。
高嶋
あの頃は大正ロマンをずっと見ていました。雑誌を見たり、動画を見たり。B様の家に限らずですが、毎回毎回私も勉強なので。あと、奥様に見せていただいた写真、これを見ながら考えました。一つひとつを見たり俯瞰したりしていると、たしかにコレって決まった型でもない感じがして。
奥様
大正ロマンって、コレという定義がなくて、和洋折衷のフワッとしたイメージですもんね。
高嶋
奥様からいただいた写真を「いいな」って思えるのって、なんでなんだろう。「あ、照明が低いからだ」とか。「この廻り縁のデザインじゃないか?」とか。こ
の一枚一枚に意味があるはず、そんな感じで、深く読み取ろうとして色々と勉強させていただきました。
ご主人
それでプランが浮かぶものなんですか?
高嶋
そうですね。敷地に立ったらバーっと浮かんできたんですよね、B様の家は特に。はじめのプランとか、1時間くらいでできましたから。
奥様
えぇ! 凄い。
高嶋
時間は色々ですよ。私は、自分のパターンは持っていますが、基本的には、一軒一軒を新しくつくる、イチから勉強し直すつもりでプランをつくるので、今回も、B様からいただいたイメージをイチから積み上げてつくっていきました。
奥様
そう! そこなんですよ、だから諫早さんに決めたの!
一同
笑い

型にはめず、過去のプランに縛られず、一軒一軒をイチからつくっていく

ご主人
その姿勢が嬉しかったですね。だから、プランニングの最中も、建築途中も一緒につくっているっていう感じが凄くあって。建築をお任せしきっているわけでもなく、目線が合う感じなんですよ。
奥様
常にそこに住む私たちのことを考えてくれていたので、全然意見が対立することもなかったな。
ご主人
ありがたいよね。
奥様
コミュニケーションがうまく取れていたなって思いま
す。雑談の中で「こんなこともしてみたい」と言ったことも程よく拾って、プランに反映してくれました。「隠し扉風にできないかな」とか、遊びの案も一緒に考えてくれて。
ご主人
そもそも雑談自体が楽しくて、いつも打ち合わせが長時間になっちゃって、申し訳なかったです。
奥様
メールのやり取りでも、私がマイナーな建材や照明を見
つけては「こういうのはどうですか?」って聞いていたんですけど、嫌がらずに答えてくださったりも。調べるのも手間だったでしょうに…。
高嶋
いえ、全然そんなことはないですよ。そういう部分にも大切なことが隠されている場合もありますから。
また、奥様はリサーチがとても上手なので、こういうものを使いたいという情報をもらった段階でこういう感じがお好きなんだと、イメージが固まって私としてもありがたいです。

ぼんやりとあったイメージを引き出して形にしてもらった感じです

酒井
これから家を建てる方に、これはやっておいた方がいい
よってことはありますか?
奥様
「こうしたい」というイメージを固めるために、いろんな建物を見るのもいいと思います。
外観を決めるときには、散歩がてら近所の建物探訪もしました。あとは何でもシミュレーションしてみることでしょうか。うっかり、天井照明のサイズを確認していなくて、設置してみると意外と大きかったなんてこともありました。でも、すぐ気にならなくなりましたけどね(笑)
ご主人
途中で照明が廃番になっちゃったこともあったよね。
でも、その後に見つけた照明のほうが気に入ったり。探していれば、そういう“運命の出会い”はあると思います。土地や諫早さんとの巡り合いもそうでしたし。
土地探しから始められる方もいらっしゃると思うんですけど、土地と建物の予算の配分って難しいですよね。でも、どんな暮らしがしたいか考えると、まとまりやすくなるのかなと思います。自分たちは少し都心から離れても、家
に愛着を持って暮らしたいなと思ったんですね。それを叶えられる出会いがあったから、そう考えられるようにもなったわけですけど。一つ一つ、好きな物、必要なものを自分でちゃんと選べたから、納得できる家づくりができたんだと思います。
酒井
この家はイメージ通りですか?
ご主人
予想を遥かに超えて“それ以上”でした。でも、初めから正確にイメージできる人なんていないと思いますよ。ぼんやりとあったイメージを諫早さんに引き出して形にしてもらった感じですね。

大正ロマンを現代に持ち込んだ、大満足の家ができました

酒井
最後に改めて、1年半過ごしてみていかがですか?
ご主人
最高です。キレイな状態を保つように心がけるようにもなりました。
キッチンも使いやすいし、いろんな場所が気に入っています。今でも毎日、「ここの部分、好きだな」と思うんですよ。それにお花を飾ったり、今までやっていなかったことも始める気持ちになって。家具や収納の利便性も追求していて、今でも進化している気がします。シックなのに生活しやすい空間なのが本当に嬉しいですね。
高嶋
そう、大正ロマンを実現するにしても、それこそ、当時の建材のままで作ったら、現代だと寒いとか、住みにくい家になってしまうから当然そんなことはしない。ガワだけそれっぽくすると暮らし難かったりするんですけど、ハリボテ感ではなくて、シンプルだけど年を経てアジが出てくる。今回、B様の家は、その世界観をつくりつつも、現代の建材を使うとか、最新家電が置かれても違和感がないだとか、今の技術を活かしながら折り合いをつける、ここがポイントだったと思います。照明の調光をスマホで操作できる、とか。ご夫妻の生活のしやすさとの両立ですね。
奥様
それは実感していますね。「家づくり」も楽しかったし、出来上がった「家」も楽しい。
ご主人
我が家づくりに一片の悔いなし!理想どおり、いやっ、理想以上の家づくりでした。
高嶋、浦田、酒井
ありがとうございました!