INTERVIEW

DATA

所在地
東京都杉並区
家族構成
ご主人、奥様、お子様(2人)、わんちゃん
登場人物
ご主人、奥様、酒井、高嶋、浦田

脚本づくりと建築設計の仕事は、似ていると思います。

職住一体の家は、良さもあるけど不便さもある。新しい家では、その不便さを解消したかったんです。

今回のお施主様、T様のお仕事は映像制作に携わるクリエイター。
仕事に集中できる環境を整えたい一方で、家族との時間も大切にしたいと言う想いをもち、職住一体の家づくりをはじめました。

「こんな良いカタチになると思わなかった」
仕事と家族、その両立のためにT様が辿り着いた最適解とは?
T様ご夫妻のお話をお聞きください。

酒井
今日はよろしくお願いします。T様は映像制作のプロということなんですが、実は最近、クリエイターからのご依頼が続いているんですよ。
T様
とんでないガレージがある家とか、そのあと、大正ロマンみたいな家をつくっていませんでしたか?
高嶋
詳しく読んでくださっていて、ありがとうございます!
酒井
どちらのお施主様もいわゆるクリエイティブなお仕事をされている方で。
T様
それぞれ個性的な家ですよね。その振れ幅がすごくて、設計士何人いるの?って(笑)。
その流れだと、私は何を話せばいいんでしょうか? 
酒井
実は今、在宅で仕事ができる書斎をご希望される方も多くいらっしゃって、その方への参考に、T様の家づくりがまさにドンピシャだったんです。
T様
なるほど。
酒井
諫早の家を初めてご覧頂いたのは、コロナ禍直前2020年2月のOB様訪問でしたよね。
T様
そうです。確かあの家のご主人は建築士の方でしたよね。その方の家をつくるというのもスゴイですよね。
酒井
脚本と設計、モノづくりという部分で通じることがあるのでしょうか?
T様
私はそういう印象を受けました。
高嶋
初めての打ち合わせでお話した時にT様がそう言ってくださったので、何かはあるだろうな…と。
T様
まず、0から1を作る作業が似ている気がします。
また、そこで終わりではなく、「如何に直していくか」が、ある意味本当の勝負で、そこも共通していると感じたんです。だから、高嶋さんとは初めてお話した時から共感できるような感覚がありました。

面白い方がいいじゃん! この土地が決まった時点で諫早さんに決めました。

T様
酒井さんは、信頼できる方なんだと。そう思った瞬間があるんです。それは、この土地を見つけたときです。その時の対応がさすがプロ、アドバイスが的確なんですよね。
奥様
土地を見つけたと連絡をするたびに、酒井さんが現地まで見に行ってくださって、アドバイスをしてくれて。フットワークも軽いですよね。
酒井
覚えています?まだこの土地どうしようかってときに、バッタリここでT様に会ったんですよね。
T様
ビックリしました。
奥様
そう、ちょっと言うとスグ動いてくださる。ここにこうできないかなぁって言ったら、その場で高嶋さんに電話もしてくださったみたいで。
T様
その時の電話で高嶋さんが印象的な言葉「こっちの方が面白そう」って言ってくれたんですよ。
奥様
主人、その言葉に相当くすぐられてました。
T様
そりゃ面白い方がいいじゃん!それで、これは信頼できるというので、この土地が決まった時点で諫早さんに決めました。
酒井
「面白そう!」に反応して下さったのはサスガ、クリエイター。“私たちのお客様だ!” と、確信しましたね。

自分なりにイメージはしていたのですが、このような家になるとは全く思っていませんでした。

酒井
この独立した仕事場は初めからイメージされていたんですか?ご希望としては、はじめは書斎が欲しいということでしたよね。
T様
そうですね。大まかな希望としては、仕事部屋と広いリビングだったかな。職住一体の家は良さもあるけど不便さもある。新しい家ではその不便さを解消したかったんです。自分なりにイメージはしていたのですが、このような家になるとは全く思っていませんでした。
具体的に仕事場と家がうまく一緒になるというイメージがわかなくて。例えば、僕が単純に考えてしまうと、隔離された篭もり部屋が一つあるだけ…みたいな。でも、それだとなんとなく、家と離れ過ぎてしまうような、ちょっと理想とする感覚とは違う気がしていたんです。
高嶋
奥様が当時のT様の家での働き方を色々教えてくださって、一緒に考えたんですよね。
奥様
どこなら集中して仕事ができるのか・・・?みたいな。
高嶋
例えば、創作活動中は、家の中をブツブツ言いながらウロウロしてみたり、タバコを吸いに行ったかなぁと思えば、思いついた!とデスクに戻ったりするとか。そういった事をヒアリングさせていただいた結果、T様は、仕事空間と家族空間がちょうど半々くらいのウエイトがいいと感じました。そこで今のカタチのもととなる“離れの仕事場”という発想に行き着いたんです。
T様
流石ですよねぇ、この離れっていう発想は全くなかったです。

「ここで仕事がしたい!」という場所ができました。

T様
今の形は、まさに高嶋さんのプランニングです。仕事場は隔離されつつ、僕の都合でファミリー空間にアクセスできるっていう。
奥様
そう、隔離されたいくせに、離れすぎるのも嫌っていう。思いついたらスグに仕事場に行ける距離、みたいな。
T様
歩きすぎると忘れちゃうから(笑)。プランが出来上がった瞬間、言いましたよね、「ここで仕事がしたい!という場所ができました」って。
奥様
仕事場から直接屋上に行ける階段で、外の空気にもスグ触れられるのもいいよね。
T様
ホント、最高です。悩んでいる時は、その階段のどこかにいます(笑)。
必ずしも書斎が書斎とは限らないというか。こういうスペースがあると助かるんです。普通は、専用の部屋が一個あればいいかなぁくらいしか思いつかないですよね。そこは高嶋さんに見透かされているなぁ、よくここまでわかるなぁって感じです。まるで答えが見えているかのような高嶋さんの洞察力。私は高嶋さんに自分達だけでは辿りつけない答えにどんどん導かれていくような感覚でした。打ち合わせが終わると、次の打ち合わせが楽しみになってくるんです。この感覚、脚本づくりでもあるんです。ゴールは見えてなくても、なんとなくゴールまでの道筋が光った、っていう瞬間。これが見えるとワクワクしてくるんですよ。
奥様
テンション上がりすぎ(笑)。
T様
以前酒井さんが言っていた「高嶋はお客様がこれ“で ”いい、ではなくて、これ“が ”いい!って言うまでやる」って。今回は正にそれを体験できたと思います。お陰様で「自分が本当に欲しいモノ」に気づかせて頂きました。
酒井
プランニング中は楽しかったですか?
奥様
ホント楽しかったです。
高嶋
でも、ご夫妻とも本当に熱心に勉強していらっしゃったのがよくわかって。私も改めて勉強になったこともたくさんありました。
T様
ホントですか?自分なりに勉強してみると、そこで得た知識って聞きたくなって。迷惑かなぁと思いつつ、ええい!聞いちゃえ!みたいな。
奥様
すごい嫌だったと思いますよ。にわかの知識で。
T様
完全に知ったかぶりで聞きまくっていました。で、結果、なんの心配もいらなかったという。
奥様
多分、そこまで織り込み済みだよ、高嶋さんは。
T様
まさに、生活を創造するプロ、ですね。
高嶋
いえいえ。あくまでT様の筋書きがあって、私はその筋書きに合うだろうと思うものをぶつけさせていただいたカタチです。最初はこういうプランではなかったですよね。屋上もなかった。実は、私たちも毎回の打ち合わせを楽しみにしていて。これをぶつけたらT様どういう反応するかなぁって。ね、浦田さん。
浦田
そうですよね、こっちはこっちで勝手に盛り上がってしまっていました。
奥様
それが良いんですよ! 「一緒につくる。」それがきっと、クリエイターのお客様が多い理由だと思います!
T様
高嶋さんと打ち合わせをしていると、毎回気づきがあるというか、それが楽しみになっていくんです。私の性格的に「これが正解だ、どうだ!」って言われると「へぇー」と思ってしまうので。そのスタンスは私には合っていました。

数値を上げることはできます。でも数値を上げることが目的ですか?

酒井
私の中でT様の家づくりのもう一つのポイントは、家の性能にとてもこだわったということだと思っているのですが、そのあたりはいかがですか?
T様
はい。性能については、勉強してそれを高嶋さんにぶつけさせていただきました。予算を考えるとそこはナシだな、と言うこともありましたが、高嶋さんはいつも「できない」ではなくて「どうやったらできるのか」をまず考えてくれるんです。それは心強かったし、納得できるものができました。
酒井
性能の部分で特に印象に残っていることはありますか?
T様
もう、忘れちゃったなぁ(笑)。でも、結果この暖かさですよ。エアコン一台で十分な暖かさですよね。この前の雪のときも同じですよ!
酒井
T様は、色々と勉強なさっていたと記憶していますが。
T様
あくまで素人の詰め込みです。高嶋さんとお話をさせていただいて、それ以上に勉強になりました。例えば、G1とかG2とか気密数値などにもはじめはこだわっていたんですが、高嶋さんに「数値を上げることはできます。でも、数値を上げることが目的ですか?」って話をされて。なるほど。確かにそうじゃないなって。
高嶋
ハイ、私たちも決して性能をないがしろにするのではなくて、例えば明るさを取るのに東に窓をつけたいとしたら、数値はやっぱり落ちる。その中で数値を大事にしますか?明るさを大切にしますか?という優先順位を一つひとつお話していったんですよね。
T様
なので数値も大事にしないといけないけど、基準だけにこだわっても仕方ないな、と。
高嶋
T様にとって最適なカタチを見つけるために、T様が求める性能値と、私の側からご提案したい快適性や機能性デザイン性の融合を目指して意見を出し合ったのを覚えています。
T様
そうでしたよね。今となっては何を勉強したかも忘れちゃいました。にわか知識は駄目ですね(笑)。でも、結果快適なのでオッケーです。というか、結局G2レベルの性能と快適性の両方を納得のいくコストで手に入れることができてしまいました。
酒井
奥様はそのあたりは?
奥様
そちらの方は、主人が担当で。割と明確に担当は分かれていたんですよ。
高嶋
私がT様と、構造とか、エネルギーとか、換気とかの性能の話をしている裏のスペースで、奥様と浦田が、クロスの色とか素材とかの話をしている楽しそうな声が聞こえてきて…。
奥様
めちゃくちゃ楽しかったです!サンプルもたくさん取り寄せていただいたりして、それを家に帰って床にならべて…
イメトレしてました(笑)。

あれもやってみたい、これもやってみたい、をぶつけてみたらこうなった!

酒井
ありがとうございます。
最後にT様的に、私たち諫早にぴったりな人ってどんな人だと思いますか?
T様
優柔不断な人!
酒井
なんと!その心は?
T様
そういう人でも見放さず、一緒に最適解に向けて歩いてくださるから。
奥様
そういうこと言うと、高嶋さんの仕事量がやばいことになっちゃうから!
高嶋
いや〜、奥様そんな処まで気をつかって下さって。
T様
僕らもそうですけれど、優柔不断な人って、頼む時に申し訳ないって気持ちになるじゃないですか。それが諫早さんは、もちろん申し訳ないと思いつつも、言いやすい感じをつくってくれるんです。
奥様
確かに。あれもこれもやってみたい!と思うことをぶつけると、こういう感じですか?って一度見せてくれて、具体的にその世界を見られるからこちらも納得して決められるんです。
高嶋
もしかしたら、私も優柔不断だからかもしれないですね。
奥様
そこは優柔不断ではなくて、好奇心旺盛な人というのはどうですか?
高嶋
そうですね!お互い、好奇心旺盛ということで。
T様
(・・・しばしの沈黙があり、徐に)諫早さんに合う人は「自分の家を好き」って言いたい人じゃないですかね?せっかく建てる家だから、自分自身が惚れ込みたいという人。逆に、家は住めればいいからっていう人は合わないかもしれませんね。
奥様
最後決めにきたね。ドヤ感出てるけど大丈夫?
酒井
ナイスツッコミ!
T様
・・・・・・(顔が真っ赤に)
高嶋、浦田、酒井
では、インタビューはこの辺で、どうもありがとうございました!